マルタの街中での水着着用は罰金?現地のマナーと取締り
マルタの観光地や主要都市(ヴァレッタやスリーマ、セントジュリアンズなど)の路上に、水着や上半身裸での街歩きを禁止する標識が設置され、「違反者には75ユーロの罰金を科す」というルールが存在しているものの、実際には全く取り締まりが行われておらず、機能していない現状が議論を呼んでいます。
背景:住民からの苦情で設置された禁止看板
近年、クルーズ船の乗客やホテルから出てきた外国人観光客が、ビキニや海パン姿のまま、歴史的な教会があるヴァレッタの街中や、地元のスーパー、一般の住宅街を歩き回るケースが急増。 これに対し、地元の高齢者や住民から「モラルに反する」「不快だ」といった苦情が殺到したため、各地方自治体(ローカルカウンシル)は、路上に「水着での立ち入り禁止、違反は75ユーロの罰金」とするピクトグラム付きの看板を一斉に設置しました。
「ルールはあるが、誰も取り締まらない」という矛盾
しかし、このルールが導入されて以降、実際に罰金を取られた観光客の報告はほとんどありません。 記事では、その原因として「誰が警察官(あるいは執行官)としてこれを取り締まるべきなのか」の責任の所在が曖昧である点が指摘されています。
- 警察の立場: 凶悪犯罪や交通違反の取り締まりで手一杯であり、夏場に水着で歩いている観光客を一人ずつ追いかけて罰金キップを切る余裕がない。
- 自治体(執行官)の立場: 看板は設置したものの、現場で観光客に直接注意したり、その場で罰金を徴収したりする法的な権限や人員が不足している。
結果として、看板は単なる「象徴(ただの飾り)」になっており、毎日何万人もの観光客がビキニや裸のまま、堂々と Republic Street などの主要道路を歩き続けています。
観光業界と住民のジレンマ
ホテルやレストランの協会(MHRA)などは、「観光客がリラックスして過ごせる環境は大切だが、現地の文化や生活空間に対する最低限のリスペクト(敬意)は不可欠だ」として、政府に対し、スペインやイタリアのように「その場で即座に罰金を徴収できる実効性のあるシステム(On-the-spot fines)」の本格的な導入と、取り締まりの強化を求めています。
✍️ 一言案: 「マルタの夏は暑いので、海から上がってそのまま水着で街を歩きたくなる気持ちはわかりますが、実はこれ、法律で75ユーロ(約1万2000円)の罰金の対象なんです! 『実際には警察も忙しくて取り締まっていない』というニュースですが、だからといってやっていいわけではありません。特に歴史あるヴァレッタの街中や、スーパー、バスの中に水着や上半身裸のまま入るのは、現地の人にとって非常に失礼にあたります(教会などは露出が多いと入場拒否されます)。 海から上がって街に移動するときは、Tシャツを一枚羽織るか、サッと着替えるのがスマートなマルタライフのコツです。みんなでマナーを守って、気持ちよく夏を楽しみましょう!」